震災から3年目をむかえました。
金さんの講座からレポート作成中です。
災害を体験したこころとからだのケア
〜つながりとかかわりの中で回復がおこる〜
阪神大震災を体験した金さんがそのなかで学んだこと、
仙台YWCAと福島YWCAの支援を中心に心のケア活動を実施していることを、
金さんが語り出しました。
大震災の中の私たち
① 被災地住民はすべての人が「被災者であり支援者である」ことを大切に自覚する
② 台震災後のわたしたち
東日本大震災の特徴〜過去の阪神大震災との相違〜
・喪失感のすさまじさ
・原発事故はいまだ災害が終わっていない
・福島に住む子育て世代の苦悩と葛藤(家族離散)
漂流生活の葛藤、転校生の差別・・・終わりのない迷路
・限界集落の災害、過疎化 〜 地域存続の危機
・3年間でひとくぎり(昔は10年ひとくぎりだった!)
<3人グループの話し合い>
3分間、3人ずつのグループで、今までの話を聞いて感想を語り合いました。
エマオ(日本基督教団 東北教区被災者支援センター)で支援活動に携わっている若者たちの話を一部紹介しましょう。
1)(仙台出身、男子):今までの問題が震災で顕在化してきた。
2)昨年5月からスタッフ(大阪出身、女子):外からの支援が途絶える中で、自分たちがかかわるべき支援の範囲が線引きできない。
金さん:線引きはできない。震災とは無関係でないことがこれからも増えていくだろう。
3)昨年7月からボランティアに携わり、現在に至る(沖縄出身、男子):大きなガレキが残り、稲作ができない。復興はまだまだ。復興の方向を見つけたいという思いで、本日出席した。
できることを総合的(ホリスティック)に考える
・子どものケアは最優先
・親をなくした場合のダメージは大きい(神戸の震災では6年でほぼ立ち直ったと言われる)。
震災遺児1567人、そのうち240人が両親を亡くした。
・おとなに向けて〜遺族、高齢者、障がい者(災害弱者)、外国人女性など〜
・わたしたしにできること・・・
①忘れない、なんらかの方法でかかわり続ける→孤立化をふせぐ
②「手伝えることありますか?」
③情報提供と情報につなぐ
④同行サービス
⑤周囲の人々への学習機会の提供を行う
・ケアする人のケア→1)傾聴サロンの開催 2)ボランティア研修
①ひとりでかかえこまない
②相談する
③気分転換やストレス発散
♡金香百合の簡単メンタルケアのチェック♡
〜からだの栄養&こころの栄養〜
1)グループでチェックしました。
2)金さんの助言
・疲れの兆候(物忘れなど)があったら休息をとる
・優先順位の工夫、微調整の工夫をする
・気づいていない疲れをチェックする必要がある
<かるた大会>
・いろはがるた
・都道府県かるた
♡いきいき幸せに生きるヒント♡
〜和顔愛語で始め、居場所と所属をもつ〜
★金さんのプリントを見てください★
<混沌の状態について>
震災後2年の状態が固まる時期である。「もつれ」を早期に発見すると解決に向きやすい。この事実を知り、サポートすることが大切!!
<今後にむけて>
1)支援者の支援センター「TOMONY」を現地支援団体と連携して立ち上げる
2)仙台での支援
3)福島での支援
ホリスティックってなあに? ひとことで言うと、バラバラではなく、全人的に見ること。切り捨てないこと。プロセスを大切にして、結果だけに心を奪われないこと。そう、経済的なものの見方をしてしまいがちな世の中ですが、ものの見方をかえて、もう一つの見方も大切にしましょう!
今年を漢字一文字で表すと?
夢、待、幸、歩、出、健、花、和、楽、祈、和、生、平、祈、愛
金さんの問いかけに対し、思い思いに書いた文字です。色画用紙に書いた漢字を紹介しながら、今年最初の講座も楽しくなごやかに始まりました。
ホリスティックと社会の現状
ホリスティック バラバラ
(総合的) ⇔ ・家族
(全体的) ・地域
部分部分をつないで ・職場
総合的に見ていく ・からだとこころ
⬇
無縁社会
・自殺 年間3万人
・遺体の引き取り手がない 同上 ⤴
ここに災害が来た!
今日、ある高校では 一人親家庭が4割 cf.平均は3割くらい |
引きこもり70万人 予備軍200万人以上 |
サザエさんの家
4人家族
‖
戦後システムの
土台
援助におけるホリスティック・アプローチ(全人的取組み)
①全人性
キーワード |
・ つながり ・ かかわり ・ バランス ・ 関係性 ・ リズム |
人間は多様な側面をもって生きている
左のほかにも・・・
・余暇・レクリエーション
・生活様式
・自己実現
・ボランティア
などなど いろいろなものがある
なにごとにも
時がある
全身やけどのような状態のとき
そばにいて信じて待つ
その人にとってのよい関わりをしつづける
お手紙を書く etc
時間がかかる・・・5年10年は当たり前
目の前の損得だけではなく!
ものの見方をかえてみると・・・
人と新たな関係をつくるのはエネルギーがいる。だからこそ、習慣にする、身につけることなんですよ、というメッセージがどんと響きました。成果主義に陥らず、自分のことも他の人とのかかわりもプロセスを大切にしていきたい、とあらためて思いました。
レインボーハウスが陸前高田市と石巻市にできます。
前にも話題になりましたね。「火山の部屋」にはサンドバッグが備えられ、思いっきり大声を出して怒りをぶつけていいのだって。記事(河北新報1月17日朝刊)をWebに掲載しました。 (いわさき)
学ぶこととは
知ったことが血となり肉となって
行動にあらわれること
死ぬことは敗北ではありません
死を迎えるときに
ああ生まれてよかった
あなたに会えてよかった
と思えたら、バンバンザイ
そう思っていけるように、日々を大切に生きる
つらいことはあるけど、
悲しいことはあるけど
生き生きと 幸せそうに 元気に 生きていく
よい友達、よい仲間、
わたしのことを愛してくれる人がいる
と思うことで
エンパワーしていける!
わたしたちは、
力を内在しています
支え支えられて生きている存在です
1)主な喪失
・人との別れ〜自己決定/自己コントロール感の喪失
・望まない移転・移動
・仕事・経済力
・健康 なまじっか健康だった人ほど病を得ると敗北感・
喪失感が大きい
・自信 なまじ完璧主義だと老いが受け入れられず恥と思う
出席者それぞれの喪失体験は?
肉親や親友の喪失
原発事故による環境や安全の喪失、空襲体験もあり
二度と話ができない、という喪失
人とは限らない
自分の置かれた状況の違いにより、喪失体験も違ってくる
2)喪失体験の現れ方や回復のプロセス
①現れ方・段階
否認 こころの時計が止まる
怒り 側にいる人や自身に怒りが向かう
罪悪感
抑うつ
無力感 サボっているわけではなく、
本当にエネルギーを消耗
孤独感 まわりが元気に回復していく
ときに起きがち
ex.元気な人から仮設住宅を出て行く
残された人の孤独感は大
あきらめ
再生
****************
あきらめ:
生きていたって仕方がない
↓
前向きなあきらめ
悲しみが底をつく
⇒光が見えてくる
「季節と同じなんですね」
絶望のまっくらやみから
ほのかに明かりが見える
☆ 話せるようになったら、その方のなかで一段階、回復の状況に向かったということ。それまではつらすぎて、涙も出なかった・・・
②回復に必要なもの
・ 時間
・ 新たな獲得体験
・ 見守ってくれる人たち/寄りそってくれる人たち
要注意
配偶者をなくした高齢者の場合
⇔親をなくした子の場合、
子どもたちは自分たちの生活があるので立ち直りやすい
人それぞれに時間が必要
「時はいつの日にも親切な友達」
(ユーミン)
関係性
ものすごくつらい喪失体験のさなか、
×「なぜ知らせてくれなかったの?」と第一声
・・・自分のため、「わたし知りたかった」ということ。
○ 「つらかったでしょう? 悲しかったでしょう?」と相手を気遣うことばをかけること
神をも呪う
↓
いつも神さまが側にいて守ってくださる、と思えたとき、エネルギーが回復
3)回復のプロセス--からだとこころに栄養が必要
魂のケア
魂は目に見えない
子どものころのあまりに大きなダメージは深く魂が傷つく
ex.性暴力被害=「魂の殺人」
<参照>金香百合の「自尊感情・暴力理論」
喪失体験の二次的被害
↓
エネルギーが低下すると →人に向く暴力
家族への甘え
過剰な期待
自分に向く暴力が起きる
整理する
わたしはこの辺に来ているんだな〜とわかる
知ることでまわりの人もサポートしていける
☆大きなつらさに遭うと、大混乱して異常な振る舞いをするのがふつう